4月 18日から Google の大規模言語モデル「Bard (バード)」が日本でも使えるようになりました。
ただし、会話言語は英語 (アメリカ) になります。日本語での会話はまだ先になりますが一般利用することができます。
Google Bard とは
Bard (バード) は英語で「吟遊詩人」で Google 社が提供している大規模言語モデル (Large Language Models : LLM) の会話形 AI またはチャットボットです。
Bard は、OpenAI 社の ChatGTP のようにさまざまな目的に使用できる強力なツールで研究、教育、娯楽などに使用できます。膨大な量のテキスト データでトレーニングされており、さまざまな質問に応答して人間のようなテキストを伝達および生成することができ、事実に関するトピックの要約を提供、ストーリーの作成などができます。
アメリカとイギリスで実験 (Experimen) として先行提供されていましたが、4月 18日から日本でも Waitlist へ登録が開始され、Experimen を一般利用できるようになりました。
ただし、英語 (米国) のみの会話で日本語を含む言語は対応していません。
OpenAI の ChatGPT の主な違い
Bard は ChatGPT よりも強力で用途の広い言語モデルです。ただし、ChatGPT はすでに公開されており、より広く利用可能です。テキスト生成や質問への回答にチャットボットが必要なユーザーは ChatGPT が最適です。
特徴 | Google の Bard | OpenAI の ChatGTP |
---|---|---|
データソース | インターネット | テキストとコード |
トレーニング データ | テキストとコード | チャット会話を生成するためのテキストとコード |
機能 | テキストを生成し、言語を翻訳し、さまざまな種類のクリエイティブ コンテンツを作成し、有益な方法で質問に回答 | テキストの生成、言語の翻訳、質問への回答 |
可用性 | ベータ版 | 製品公開 |
Bard を使ってみる
Bard は正式リリースされておらず、実験サービスとして一般公開されています。
利用するには waitlint に登録することで無償で使用することができます。
ただし、次の利用条件を満たす必要があります。
利用条件
- 個人の Google アカウント (~@gmail.com)
- 利用者が 18以上
- Chrome、Safari、Firefox、Opera、Edgium ブラウザ
※ Google Workspace アカウントおよび保護者によって管理されている Google アカウントは使用できません
注意点
Bard は実験機能として一般公開されており、性能・機能的には十分なものではありません。
- Bard の回答は Google の見解を表すものではなく、Google に起因するものではない
- Bard の回答を医学的、法律的、財政的、またはその他の専門的なアドバイスとして信用しない
- Bard は不正確または不適切な情報を提供することがある
Waitlist に登録する
- 右上のアイコンをクリックし、個人の Google アカウント (~@gmail.com) でログインしていることを確認します。
- https://bard.google.com/ にアクセスします。
- 右下のボタン [Joint waitlist] をクリックします。
※ Google Workspace アカウントは登録することはできません。登録できるのは個人の Google アカウント (~@gmail.com) のみです
Bard のプライバシーポリシーを確認してチェックをつけて 右下のボタン [Join waitlist] をクリックします。
Bard の waitlist に登録され、利用可能になるとメールが届きます。
1時間以内にメールが届くようです。
Bard に聞いてみる
4月 19日時点では、 英語 (アメリカ) の言語しか対応していません。
チャットを開始する
メッセージは下部のテキストボックスから入力することができます。または マイクアイコンをタップして音声入力 (英語) することができます。
※ 複数行にする場合はキーボードの [shift + Enter] を押すことで改行することができます。
例えば、次の質問をしてみます。
「Google オフィスは世界でいくつありますか?また日本だとどこにある?」
先程の質問に対しての回答が
「世界 50 か国に 70 以上の Google オフィスが存在します。日本では 2つのオフィスです。」
この Bird の回答は Google 公式 Google のオフィスを参照していたようで、ページには六本木と渋谷にあります。
この回答は正しいように見えますが、これは不正解です。
Google ジャパンのオフィスは東京 以外に大阪、福岡にオフィスがあります。
続けて「ネットでは、日本にはそのオフィス以外に大阪、福岡にも Google オフィスがあると記載されています。 」と投稿してみます。
その投稿に対して、訂正してその情報が付け加わりました。
Google の福岡オフィスについては正式発表されておらず、住所が公開されていません。
ソース元が気になったので「どこの情報を参照したのか?」を尋ねると、
「Google Japan のロケーションから参照した」と回答しています。
実際にそのロケーション ページを確認しましたが載っていませんでした。
OpenAI 社の ChatGPT と同様に完全な回答はできません。また、多くの方々が指摘しているように過去の情報・事柄・サイトをデータベースにしていることから全く新しい創作することは現在ではできません。
質問の回答・提示するのはインターネットから参照している情報になります。
Bard の特徴的な機能
Google it
Google it は Bard の回答を文章として Google 検索で調べることができる機能です。
Bard の回答をトピック (単語) として検索することで参照情報を見ることができます。
Edit text
Edit text は投稿した文章を編集し、再投稿する機能です。
投稿文を変更することで部屋 (セッション) を作り直すことなく、会話を続けることができます。
View other draft
View other draft は他の回答案を表示する機能です。
常に表示されるのは Draft 1 の回答ですが、Bard が考えた回答 2 ~ 3 に切り替えることができます。
表現や説明な文は違いますが、概要は似た回答になっています。
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