Google 専用回線によるグローバルネットワーク
Google Cloud Platform(GCP)の大きな特徴の一つが グローバル インフラストラクチャ、データセンターをつなぐ Google 専用のネットワーク ケーブルです。
これは競合である Amazon Web Service(AWS)は独自のネットワーク ケーブルを所有しておらず、一般のケーブルを借りてデータセンターにアクセスしています。
2021年6月時点では、GCP のクラウド インフラストラクチャは、200 以上の国と地域で構築されています。
- 25 のリージョン、76 のゾーン
- 144 のネットワーク エッジ ロケーション
Google のネットワーク インフラストラクチャには、次の 3 つの異なる要素があります。
● データセンター
● エッジ POP
● エッジ ノード(Google Global Cache)
データセンター
エッジ POP(Points of Presence)
エッジ POP は、ピアリングを介して Google のネットワークや他のネットワークに接続するポイントでデータセンターに接続する大規模なグローバル メッシュ ネットワークになっています。
GCP の Cloud DNS を利用することによってこのエッジ POP に動的/静的コンテンツをキャッシュすることができます。また、ユーザーのネットワークと Google ネットワークを物理的に直接接続する Dedicated Interconnect を利用することで大量のトラフィックをデータセンターに転送させることができます。
エッジ ノード
エッジ ノード(Google Global Cache)はユーザーに最も近い Google インフラストラクチャ レイヤーで Google Cloud サービスに接続できます。
Google サービスの YouTube や Google Play、Google 検索 などはエンドユーザーのエンドツーエンドのパフォーマンスを向上させるために人気の高い動的/静的コンテンツをエッジノードに一時的にキャッシュしています。
Google Cloud ネットワークの3Dモデル
- タイトル:Google Cloud Infrastructure
- ページURL:https://cloud.withgoogle.com/infrastructure/
Google Cloud グローバルネットワークの 3D インタラクティブ モデルがあり、GCP インフラストラクチャについて、エッジPOP、データがそれらを経由してデータセンターに流れる仕組み、リージョンとゾーンの概念について可視化されています。
ストーリーに沿って各処理の過程を学ぶことができます。
- データ分析:BigQurey でのクエリが Googleインフラを経由してレスポンスを返すまでのプロセス。
- データの暗号化:転送中もデータを保護するプロセス
- コンテナ運用:Google Kubernetes Engine(GKE) が自動的にアプリをグローバルにスケーリングするプロセス。
Data analytics:データ分析
- BigQurey でクエリを実行します
- 世界中に何百とある 最寄りの Google PoP にルーティングされます。
- Pop から データセンターにプロビジョニングされたバスに行きます。
- クラスタにルーティングされます。
- ノードに変換されます。
- データが読み込まれ、処理されます。
Data encryption:データの暗号化
- GCP に送信されたデータ は Google Front End にルーティングされます。
- 世界中に何百とある 最寄りの Google PoP にルーティングされます。
- データは Google データセンターに移動します。
- ハードウェアや認証 ID に認証されます。
- ディスクに書き込みされる前に暗号化を行います。
- データのチャンク別に暗号鍵が生成されます。
- 暗号鍵は鍵暗号鍵で保護されます。
- データは Google 鍵管理サービス内に保存されます。
- 暗号化されたデータにアクセスされると 先程の逆の手順が開始されます。
- 暗号鍵を使って暗号化されてデータを元に戻します。
- 再構築されたデータを送信します。
Container operations:コンテナ運用
- コンテナ化されたアプリを GKE でデプロイします。
- アプリの負荷が高まるとコンテナを自動スケーリングされます。
- リクエストが多くなるとグローバル ロードバランサで自動的に分散されます。
- 必要に応じて自動的にリソースをスケールアップ/スケールダウンを行います。
- ノードに障害が起きた場合、GKE がそのノードを修復します。
- ローリングアップデートでコンテナを最新の情報に保ちます。
- GKE で最適なスケーリングが行われます。
大陸をつなぐ Google 海底ケーブル
Google が行った海底ケーブルは以下の図になっています。
これらの海底ケーブルは他社との共同敷設やGoogle 独自敷設のケーブルになります。
- 2010年:Unity:アメリカ(レドンドビーチ)、日本(千倉)
- 2013年:SJC(South-East Asia Japan):日本(千倉)、中国(汕頭)、香港、フィリピン(ナスグブ)、ブルネイ(テリサイ)、タイ(ソンクラー)、シンガポール(トゥアス)
- 2016年:FASTER:アメリカ(バンドン)、日本(千倉)、台湾(淡水)
- 2017年:Monet:アメリカ(フロリダ)、ブラジル(フォルタレザ / サントス)
- 2018年:Tannat:ウルグアイ(マルドナド)、ブラジル(サントス)、アルゼンチン(ラストニナス)
- 2018年:Junior:ブラジル(リオデジャネイロ / サントス)
- 2019年:PLCN(Pacific Light Cable Network):香港、台湾、フィリピン、米国
- 2019年:Indigo:シンガポール、インドネシア(ジャカルタ)、オーストラリア(パース / シドニー)
- 2019年:JGA-S:日本(南房)、シンガポール、香港、オーストラリア(シドニー)
- 2019年:Curie:アメリカ(ロサンゼルス)、チリ(サンティアゴ)
- 2019年:Havfrue:アメリカ、デンマーク、アイルランド
- 2019年:Dunant:アメリカ(バージニア)、フランス
- 2020年:HK-G(Hong Kong-Guam):アジアの主要な都市
- 2021年:Equiano:ポルトガル、ナイジェリア、南アフリカ
- 2022年:Grace Hopper:アメリカ(ニューヨーク)、イギリス(ブード)、スペイン(ビルバオ)
- 2022年:Blue-Raman:インド、オマーン、サウジアラビア、ヨルダン、イスラエル、イタリア
- 2023年:Echo:カリフォルニア、グアム、インドネシア、シンガポール
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