概要
Google Cloud Platfrom(GCP)のGoogle App Engine でWordPress 構築方法の説明(How to)記事です。
Cloud Shell を使用してWordPress をGAEにデプロイ、WordPressの設定、ドメインのSSL 化する手順を説明します。
Google Cloud Platform コミュニティ公式の「Run WordPress on App Engine standard environment」をベースにしており、手順は少し初心者向けへになっております。
GCP でWordPress 運用を低コストで行えるように、Always Free プログラムを利用して低額で運用できる構成にします。
全てを1つの記事にまとめると長い記事になるため、各フェーズ事に切って複数記事化にしております。
全記事
- 【概要】オートスケーリングなWordPress を構築
- 【構築】GAE でWordPress をデプロイ
- 【アップデート】WordPress のアップデート方法
- 【設定】app.yaml でオートスケールを設定
- 【ドメイン】カスタム ドメインを設定
構成
ここで使用するGCP プロダクトはAlways Free プログラムに適用させるために次の構成にします。
- Google Cloud SQL(Cloud SQL)
- マシンタイプ:db-g1-small
- リージョン:us-west1(オレゴン)
- ストレージ タイプ:SSD
- ストレージ容量:10 GB(自動増量)
- Google App Engine(GAE)
- 環境:スタンダード
- インスタンス クラス:F1
- リージョン:asia-northeast1(東京)
- Google Cloud Storage(GCS)
- リージョン:us-west2(ロサンゼルス)
- ストレージ クラス:Regional
※ Cloud SQL:db-f1-micro はCloud SQL SLA 対象外です、db-n1-standard-1 以上が対象になります。
※ GAE には Cloud SQL Proxy を使用して接続する仕組みが用意されているので、「Cloud SQL API」を有効にする必要はありません。
Always Free プログラム
Always Free プログラム はGAE とGCS の無料枠がありますが、Cloud SQL にはプログラム適用外となっているため、有償になります。
今回はGCS のリージョンを「us-west2(ロサンゼルス)」にするため、CAE のリージョンも「us-west2(ロサンゼルス)」にしています。
詳細は省きますが下記の条件であれば無料で使用することができます。
- GAE:スタンダード環境でクラス「F」「B」の時間分で下り 1 GB 以内。
- GCS:米国リージョンでクラス「Regiona」の5 GBで北米からの下り ネットワーク 1GB以内。
今回の構成でリージョン:asia-northeast1(東京)にした場合、月額 3,780 .83円になります。
- Cloud SQL:3,718.75 円/月
- GAE(1 インスタンス):0 円
- GCS(5 G):12.08 円
※ 月間 = 730 hour
GCE とGAE の違い
提供サービス種別 | オートスケーリング | カスタマイズ | 内部SSL | |
GCE | IaaS(インフラ) | ✕ | ○(フル権限) | ✕ |
GAE | PaaS(アプリ) | ○ | ✕(読み取り専用) | ○ |
Google Compute Engine(GCE)はInfrastructure as a Service(IaaS)に対し、GAEはPlatform as a Service(PaaS)になります。
- GCE
- OS / ミドルウェア(データベースなど)を選択/カスタマイズするができますが、ユーザー自身で管理しなければなりません。
- 自由に使用できる分、管理と運用が大変。
- GCE
- OS / ミドルウェア はGoogle が管理が行え、アプリケーションのみを使用することができ、アプリケーションのみユーザーで管理します
- 使用には制限がかかているので制限内でしか利用できない。
※ Qiita「GCEとGAE、どっち使えばいいの?という人のためのGCP運用診断」にわかりやすく解説されています。
次は実際にCloud SQL とGAE を作成したWordPress をデプロイします。
「GAE でWordPress をデプロイ」をご覧ください。
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